錆びない銀

ゲームを歴史という観点から見たい

私がオタクになったわけ◆個人的セーラームーンの呪縛

ゲームだけじゃないのよ、という記事が書きたくて思案を巡らせたのですが、こんなブログに行き着く人は何かしらのオタクなんじゃないか、その程度がどうであれ。

と思ってしまったので、オタクの話をしようと思います。

 

もしオタクじゃない人が紛れ込んでいたらごめんなさい。こんな人もいるんだなあって思ってください。

 

はじめに、私は自分がオタクだなあという自覚があります。

オタクって何でしょう。どうしてそう思うのでしょう。私が思うオタク(ヲタク)とはこうです。

 

・アニメやゲーム、アイドルや鉄道など、多数派ではない趣味にのめり込む人

 

もちろんジャンルはさまざまですから、この定義は足りてないのでしょう。

あらゆるところにオタク(ヲタク)の定義があるので、貼っておきます。

 

おたく - Wikipedia

 

いわゆるオタク論みたいなものは別の方が書いているでしょうからそちらに頼むとして、自分の話に戻ります。

 

私は自分がオタクだという自覚があります。

明確にそう思ったのは、大学生のときでした。

 

私は理系の学部の出身です。

正直にいうと数学は大の苦手でした。文字を書くのも読むのも好きで、古文や漢文も得意でしたし、英語もまあまあ。ブログに歴史っていうカテゴリーがあるのでお察しですが、歴史はとっても好きでした。

 

じゃあどうして理系に進んだのかというと、理系の方が就職のあてがあるんじゃないかなっていう、消極的な理由です。理科は好きだったし。

数学が苦手なため受験で散々苦しんだことを置いておけば、この選択は正解でした。

 

私の大学生活を一言で表すなら、でした。

周りがオタクだらけだったので。

 

例えばカラオケ。アニメの主題歌を歌って盛り上がれる。朝会ったときに昨晩のドラマの話にならない。部屋にぬいぐるみがあっても引かれない。

書いてみるとささやかなものです。

 

この後、私はオタクがあまりいない会社に入社するのですが、基本的に上記の反対でした。

それを考えると楽だった。大学時代。あまりにも。

 

で、楽だな~~~ってじんわりしているときに、思ったのです。どうして楽なのかというと、自分がオタクで周りもオタク、ギャップが少ないからだと。

 

オタクだな、と自覚したのは良いのですが、いつから自分がオタクだったのかというのは、また別の話でした。

これがとんとわからない。

 

けれどもたった1つ、確かなことがありました。

我がオタクの入り口は、間違いなく「セーラームーン」だったということです。

 

セーラームーン」、正式名称は「美少女戦士セーラームーン」。ご存知、竹内直子さんのマンガであり、アニメ化もされました。

 

アニメが始まった当初、私は幼稚園児でした。

セーラームーン」を毎週見るのが楽しみで、幼稚園のおともだちとのごっこ遊びでも「セーラームーン」は大人気。

 

そんな「セーラームーン」の物語はなかなかに複雑です。

 

ざっと「ダーク・キングダム編」についてお話しします。知っている方は飛ばしてください。

アニメではいわゆる無印と呼ばれる、何も付かない「美少女戦士セーラームーン」の話です。

 

主人公の月野うさぎは、ルナという猫を助けたことから、セーラームーンに変身して妖魔という敵と戦うことになります。

 

セーラー戦士という仲間を増やしながら戦う目的は、幻の銀水晶というキーアイテムを守ること。

幻の銀水晶を月のプリンセスが持っている可能性が高く、プリンセスも守らなければなりません。

 

最初は月野うさぎセーラー戦士のリーダーであり、月のプリンセスを探して守れ! というオーダーを受けていました。途中で現れる愛野美奈子がプリンセス。

 

「月」野うさぎだとかセーラー「ムーン」だとか、ここらへんでわかっちゃいますが、実際はうさぎちゃんがプリンセスで、幻の銀水晶を持っていました。

実際のセーラー戦士のリーダーは、愛野美奈子ことセーラーヴィーナスです。

 

この「セーラームーン」の物語、月刊誌「なかよし」で連載されていたので、小~中学生辺りの女子をターゲットにして作られているのだと思います。

少なくとも当時の私、幼稚園児にはわけわかめでした。

 

でも強烈に魅力的でした。

月のプリンセス……! 幻の銀水晶……!

 

女の子は大体プリンセスというものにはまる時期があります(※個人差があります)

幻の銀水晶というのも、幻も水晶もわかりませんでしたが、いわば「マボロシノギンズイショウ」というアイテムとして、惹き付けられました。

 

セーラー服を来た女子中学生が戦う、または恋愛を絡めた日常生活を送るというのも、幼稚園児にはたまらない魅力でした。おねえさんかっこいい……!

 

今ならわかる。なぜ3年生じゃなかったのかは、受験が絡んでややこしくなるからだと。

 

ちなみに「セーラームーン」は人気シリーズとなり、そのまま中学3年生でも戦います。地球を守りつつ受験に挑む美少女戦士達。すごい大変ですね、同情しちゃう。受験勉強している話もあります。

 

ともあれこんな事情、当時は知るはずもなく、総じて「中学2年生」のおねえさんかっこいい、だったのです。

 

魅力的だったという話とは別に、物語は難解でした。

 

月には太古の昔シルバー・ミレニアムという王国が繁栄していましたが、敵に滅ぼされてしまいます。

プリンセス・セレニティは月野うさぎとして生まれ変わり、封印が解かれた前世からの敵ダーク・キングダムと戦います。

 

幼稚園児には難しい設定でした。前世って。

この幼稚園児には難解ということがのちのち響いてきます。伏線です。

 

さて、今回は「セーラームーン」はおもしろいぞ、というテーマではなく、私がオタクになった原因に迫りたいわけです。

 

この時点ではいたって普通の幼稚園児だったと思います。「セーラームーン」好きな女の子はいっぱいいました。アニメもみんな観ていました。

分岐点は「セーラースターズ」です。原作でいうところの「シャドウ・ギャラクティカ編」。

 

セーラームーンセーラースターズ」がアニメとして放映されていたころ、私は小学校中学年でした。

周りに子供がいる方は肌感覚としてわかるかもしれませんが、このころになると、周りの女の子はどんどんアニメを卒業していきます。

 

事実、同級生と「セーラームーン」の昔話で盛り上がることがありますが、私達はアニメの「セーラームーンR」、「セーラームーンS」世代です。

 

これは作品の完成度には関係ありません。

実際、少し下の世代の子は、同じように「セーラームーンSS(SuperS)」で盛り上がると言っていました。SSはSの次のシリーズです。

 

アニメに限った話でいうと、セーラームーン」は小学生低学年が最もはまって観ていたのでしょう。大きいお友達を除く。錆調べ。

 

私が小学校中学年ごろに直面した現象、それは、周りの女の子が「セーラースターズ」を観なくなっていく、というものでした。

セーラームーンSS(SuperS)」は観ていたけど「セーラースターズ」は観ていないという女子が、私の周りには多かった。

 

自然とみんな、「セーラームーン」というよりはアニメから卒業していったのです。

 

そして卒業できない女、錆はどうしたのかというと、こっそり「セーラースターズ」を観ていました

 

当時、2階の大部屋にもそれなりに大きなテレビが設置されており、私だけがテレビを観るのに使っていました。1階のリビングで家族と観るのではなく、2階で一人で観る。

 

別に堂々と観れば良かったのです。

自分がおもしろい、先が気になると思っているのだから。

 

うちの親は、アニメやゲームを制限するタイプではありませんでした。なので、親の目が気になって一人で観ていた、ということでもないのです。

 

ただ、恥ずかしかった

周りのみんなが卒業するような年齢になっても、アニメを観ているという事実が。逆にマンガはこの辺りから流行り出しました。

 

このとき、私はオタクになったのか。

個人的にですが、違うと思います。

 

子供の発達というのは個人差があるので、みんなに合わせる必要は全くありません。そもそもアニメというコンテンツから卒業する必要なんてありません。自分が観たいと思ったら観れば良いし、飽きたのなら別のコンテンツに移れば良いのです。

 

今はそうわかるのですが、これは悪手でした。私が隠れて「セーラースターズ」を観ていたことです。恥ずかしがって、堂々と楽しまなかったことです。

 

私は毎回「セーラースターズ」を追っていたわけではありません。飛び飛びでした。

その結果どうなったのかというと、物語がわからないのです。当たり前です、全部観ていないのだから。

 

私の中にはもやもやが残りました。小学校中学年の私は気付かなかったもやもやです。

これを個人的に、セーラームーンの呪縛と呼ぶことにします。

私のセーラームーンの呪縛は、以下の2項目です。

 

・幼稚園時代に観ていて物語が理解できなかった無印「セーラームーン

・恥ずかしがって楽しめなかった、物語も完全に追えなかった「セーラースターズ」

 

中学校と高校時代を思いきりカットします。

話は冒頭の、大学時代へと戻ります。戻りますっていうか、時間的には進みます。

 

理系の大学生活というのはなかなかに大変です。主に後半が。

私も3年のころから実験に追われるようになるのですが、前半は楽でした。

 

大学時代、私は親元を離れ一人暮らしを始めました。一人暮らし特有の雑事に手を焼きつつ、それでも生活を超楽しんでいました。

その後実家に戻ったり、今は二人暮らししているわけですが、一人暮らしが1番楽だと断言できます。一人最高!

 

家賃や光熱費など、自分でお金の管理をするようになり、バイトも始めて、自分の好きなようにお金を使うということも、初めてしました。

 

そうして私が何をしたのかというと、DVDをレンタルしました。チャリで川を越えて、最寄りのレンタル店まで。

 

もちろん、そうです、「セーラームーンセーラースターズ」です。全巻DVDを買うにはお金が足りなかった。

 

借りるのは2巻ずつ

大学生ですから、小学生のころには気付かなかったさまざまなポイントで、楽しんだり悲しんだりしました。

 

「セーラースターズ」が終わったら「セーラームーンSS(SuperS)」、「セーラームーンS」、「セーラームーンR」、そして無印の「セーラームーン」。

 

どうして後ろから見直しているのかというと、SSは話の流れがややわからなかったからです。

スターズの前なので、恥ずかしい~~~がやや始まっていたのでしょう。

 

そしてSSまで観ても足りなかったので、追いセーラームーンしました。

 

記憶に刻まれている無印の「セーラームーン」まで見直したのは、もちろん呪縛があったからです。幼稚園児から大学生になり、ストーリーも伏線も楽しく追うことができました。

 

おもしろかった~~~!!

 

何これ最高じゃん! どうして恥ずかしがって当時の私は観なかったの? こういう設定が込み入っている話、私大好きなのに

 

「セーラースターズ」のアニメを知っている方はご存知でしょうが、「セーラースターズ」は原作とズレがあります。

というかセーラームーン」はちょこちょこ原作とズレがあります。

 

その中でも「セーラースターズ」は、ちびちびというキャラクターの正体がアニメと原作で違い、もちろん物語も違います。

ここまで来たら次にどうしたのか、おわかりでしょう。

 

原作「美少女戦士セーラームーン」を、一括購入しました。原作とアニメの違いが気になって。そして原作も本当に素晴らしい物語だった……。武内直子さん最高!

 

美少女戦士セーラームーン新装版(1) (KCデラックス なかよし)

美少女戦士セーラームーン 新装版」武内直子

 

私が持っているのはコミックスより小さい新装版です。全12巻+番外編2巻。2003年に発売。

 

美少女戦士セーラームーン 完全版(1)

美少女戦士セーラームーン 完全版」武内直子

 

今は大判の完全版が発売されているようです。大きい分もちろん高い。全10巻。2013年に発売。

 

私のセーラームーンの呪縛は、10年くらいの時を経て、アニメをレンタルで全部観る+購入できる範囲の価格だった原作は全部揃える、という結末を迎えました。

 

うむ、満足である。

満足ですが、特に2つ目、

 

・恥ずかしがって楽しめなかった、物語も完全に追えなかった「セーラースターズ」

 

これは小学生当時でもどうにかなったな、と今でも思います。

小学校中学年なら、欠かさずに観ていたら物語も理解できたし、絶対に楽しかったはずなのに。惜しいことをしたなあ。

 

観て満足していれば、チャリで川を越えてレンタル店へ通うこともなかっただろうに。

店員さんに「またセーラームーンの人来た」と思われることもなかっただろうに(そんな態度を取られたことはありませんが、絶対に思われていたと思う)

 

というわけで本題です。

 

私がオタクになった理由は間違いなく「セーラームーンで、オタクになったのは大学時代

 

狂おしいまでに「セーラームーン」を追い求め、のめり込みました。

これはオタクといっても過言ではないでしょう。自覚したのもそのころでした。

 

子供のころにやり残して後悔していることは、いつか弾け飛びます。私のセーラームーンの呪縛のように。

 

親御さんに、我慢させないようにしましょう、というつもりはありません。

個人の教育方針に頭を突っ込む気は全くありません。

 

ただ、誰に制限されてもいないのに、自分が楽しいと思うものを楽しまないのは、将来に大きな禍根を残します。

 

楽しみましょう、大いに。自分が楽しいと思うのであれば

 

というわけで「セーラームーン」はいいぞワンスモア。

原作もめっちゃ素晴らしいのですが、アニメもめっちゃ良いです。特に各シリーズ最終回近くのクライマックスは、涙なしには観られません。

 

アニメの無印は、セーラー戦士が一人ずつ死亡、最後には地場衛ことエンディミオンも、セーラームーンすら死力を尽くして戦い死亡するという、ショッキングな内容です。

 

観ていた子供がショックを受け、問題にもなりました。詳細はwikipediaをどうぞ。

 

美少女戦士セーラームーン (テレビアニメ) - Wikipedia

 

最後にセーラームーンが言うのです。

「みんなが守ろうとした、この世界を信じてる!」そして「みんなが信じてた世界を、もっと強く信じさせて!」。

 

この時点ではもう、セーラー戦士セーラームーンしか生き残っていません。

最後、他の戦士が力を貸してくれるシーンは、ボロ泣きです。

 

気になる人はレンタルしよう。最終回だけでも良い。セーラー戦士が一人ずつ倒れていくDDガールズ戦から観ると、なお良い。

 

その後のシリーズも最終回は泣ける話が多いですが、断然この話が好き。

 

中学2年生のセリフなのです。大人になったからこそわかりますが、中学生は世界のことなんてまだ全然わかりません。

ただ、世界を信じて死んでいった仲間がいる。だから自分も世界を信じるのです。

 

泣ける。思い出すだけで泣ける。というかこの辺りは脳内で再生できる。そしてその脳内再生で泣ける。なんてエコ。

 

原作ならまだしも、アニメを全話観ようとすると、とんでもなく時間が掛かります。まず原作を読むのをおすすめします。

 

簡易にアニメ「セーラームーン」の世界を楽しみたい方は、「劇場版美少女戦士セーラームーンR」がおすすめ

 

美少女戦士セーラームーンR [DVD]

「劇場版美少女戦士セーラームーンR幾原邦彦監督

 

何しろ子供がターゲットなので、事前知識がいらず説明は全部作中でされる上に、回想シーンが泣けます

劇中歌の「Moon Revenge」は今でも人気が高い名曲です。

 

買えとはいいません。レンタルしよう。でも違法アップロードを観るのはだめだぞ。オタクの鉄則だぞ。

以上、オタクの錆でした。